ガバナー年度を振り返って
2014-15年度地区ガバナー:松本祐二
「ありがとうございました」この1年間の地区内での様々な活動に取り組まれたロータリアンのあなたに感謝申し上げます。
ガバナー自身は国際ロータリー第2690地区の最西端の街の益田市からの初めてのガバナーとしての活動でした。
所属クラブは益田西RCで30名ほどのクラブからの輩出でしたので、地区運営を始めとして第5グループ内の5クラブの協力体制で初めての分散型ガバナー事務所運営になりました。
ほとんど一体化した活動になった益田RCと益田西RC、さらに米山記念誌奨学会事業やローターアクト関連の活動、財団奨学生選考などでも浜田RC、青少年交換委員会活動での事務局は大田RC、インターアクト地区大会では江津RCの多大なご協力をいただいたことに改めて感謝申し上げます。
年度内の地区内最大のイベントである地区大会は益田市の島根県芸術文化センター「グラントワ」での開催になりました。
前日の記念ゴルフ大会は浜田市の金城カントリークラブでの開催となりここでも浜田RCと江津RCのメンバーの方々に大変お世話になりました。5つのクラブがすべてホストクラブという考え方で「おもてなしの心で」と前年の地区大会でご挨拶くださった右田地区大会実行委員長の言葉の通りになるように一丸となって取り組んだ成果でした。
地区大会当日は台風の直撃が心配されておりましたが何とか天候も持ちこたえ無事に大会の終了を迎えることが出来て天も味方してくれたのかと内心喜んでおりました。
改めて振り返ってみると、サンディエゴでの国際協議会から尻に火が付いたような感じになりました。
発表されたロータリーデーに関しての活動は地区内でも新たな活動の起爆剤になり、今までの活動に広報の側面を多く浮き上がらせることになりました。
RI会長が変わるように各クラブの役員も変わり地区の役員も変わってゆきます。
帰国してから会長エレクト研修会までの間に年度の骨格つくりを具体化させてゆく作業が予想外に大きかったことを覚えています。
会長エレクト研修会を済ますと地区研修協議会では肉付け作業をして年度開始に飛び込んで行きました。
7月に入って公式訪問から地区大会までは体力勝負の3か月余りであったように思います。
連日のクラブ訪問での様々な出会いと学びにロータリーの素晴らしさを再確認した日々でもありました。
年度当初には公表していなかった少人数クラブへの再訪問や会長・幹事・会員増強委員長との懇談会や若手ロータリアンとの「ガバナーと語ろう会」は10月以降になって動かし始めました。
地区内でのこのような取り組みは今この年度の特筆すべき行動であったろうと考えています。
評価は今後のお楽しみということですが、様々なご意見を伺うことが出来て今後の活動に役立つであろうと確信しております。
11人のガバナー補佐にも大活躍をしていただきました。
例年以上に担当クラブを回られ補佐としての重責を果たされたと感じております。
特にIMについては各ガバナー補佐の裁量を大きくして自由な運営をお願いしました。
各IMごとに特色のある形式で綿密なクラブの活動報告などに接することが出来て内容の濃いものであったことをここで改めて報告しておきます。
国際ロータリーの最優先課題としてのポリオの撲滅活動はこの年度の内にアフリカでの発生がなくなってほぼ1年を迎えることが出来ました。
2018年の根絶の目指しての活動が30年を超える奉仕に終止符を打つことが出来ると確信しています。
世界がポリオフリーになれば、ロータリーもポリオフリーになれます。
本来のロータリーが持っていた地域社会に密着して貢献し、国際平和や貧困の撲滅などにもクラブの考え方で活動するという形が取り戻せると考えています。
走りながら考え、考えながら行動しての1年の記録です。
この1年のロータリーの活動で得られたもの、失ったもの、今まで通り保持できたものがどなたにもあるでしょう。
活動を通じてあなたが得たもの、保持できたものの多くはロータリアンであったからこそ出来たものであったと思います。
ノミニー時代から様々な形でのご指導ご鞭撻を賜りやっとこの報告書をお届けできるところまで来ました。
関係者のあなたに深く感謝をささげて活動報告をいたします。
就任あいさつ
国際ロータリー第2690地区2014-2015年度のガバナーに就任しました。
ロータリークラブのメンバーや関係者にはよく知られたことですが、約110年前の1905年2月23日に米国のシカゴでロータリークラブは誕生しました。20世紀の初頭のシカゴの町の様子は経済発展の陰で不正や道徳観の欠落などが目立っていたようで、そのような風潮から希望の持てるような社会の構築や親友関係を作ることを目的にした仲間を増やしたいと弁護士ポール・ハリスが提唱して出来たクラブ活動です。
現在は200以上の国と地域に広がり、544の地区に分割され34,000を超えるクラブがあり、会員総数は118万人を超えています。
ロータリーの特徴は職業倫理を尊重する実業人、専門職業人の集まりなのです。地域社会や国際社会をより良いものにするための奉仕活動を行ってきました。
日本でも1920年10月20日に東京で東京ロータリークラブが創立されています。その後幾多の苦難を乗り越えて現在では日本地域は34の地区と2200余りのロータリークラブに88,000人余りが所属しています。
今回この日本の34地区の一つの第2690地区(鳥取県、島根県、岡山県)の地区ガバナーとして2014年7月1日~2015年6月30日までの間、地区を代表して国際ロータリーの役員として活動することになりました。
国際ロータリーの会長である台湾・台北北RCの黄其光(ゲイリーC.K.ホァン)氏は今年度の活動のテーマを「ロータリーに輝きを」としてロータリアン一人ひとりが「自身のロータリーのロウソクに明かりをともすように呼びかけています。「一つ一つの光は小さくても日本では88,000を超える光になり世界中では118万を超える光となり世の中を明るく照らしてくれると思います」と述べています。
私たちが取り組んでいるより良い世界を作るための地域の活動や世界的な活動の幅広い分野での奉仕に期待が寄せられています。
ポリオの撲滅計画に関しては25年以上前に取り組み始めた時には122カ国にポリオが蔓延していましたが、現在は3カ国にまで蔓延国を少なくすることが出来るところに来ました。あと少しの努力にロータリアンの力と活動が必要です。
地区のロータリアンには「ロータリーに輝きを」のテーマを実践するためのスローガン「笑顔でSERVICE」を提唱いたしました。私たちの活動には笑顔があってその奉仕活動をサービスとは書かずSERVICE と書きましたが、日本語では「奉仕」というより「忠恕」(ちゅうじょ)という言葉の方が適切という解釈もあるようです。自分の良心に忠実であることと、他人に対して思いやりの深く、忠実で同情心に富む行動です。
GETS、国際協議会等で学びPETSや地区研修・協議会で磨きをかけて準備をしてきましたし、地区内のロータリアンも準備を整えておられると思います。
前年度の森本直前ガバナーから引き継いだ、ロータリーでの変えてはならないものを大切にしながら、新しい事にもチャレンジしていく所存です。そして次の佐藤年度に繋がる基礎となるべく準備をもしていきたいと考えております。
また、地区内外のロータリアンのみならず、ロータリアン以外からもご提言やご支援、ご指導を頂戴しながら走っていきたいと考えております。
今年度が、愉快で、楽しく、思い出になるようなロータリー年度のなることを祈念して年度初めのメッセージといたします。